薄毛になる仕組み
薄毛になる仕組みを理解し、薄毛を改善したいと考えるのであれば、まずヘアサイクルの仕組みを理解する必要があります。
この記事では、ヘアサイクルの仕組みをわかりやすく解説し、薄毛の原因も合わせてお伝えするので自分の薄毛の原因がわかります。
ページの後半では、薄毛の改善に効果的な育毛対策も紹介しています。
目次
薄毛になる仕組み
薄毛になり仕組みは主に加齢が原因となっています。
最近では東京医科歯科大学が、2016年に薄毛になる仕組みには毛包幹細胞が関係しているということを研究発表しました。
毛包幹細胞が、まず髪の毛の周りを支える刀の鞘のような入れ物である毛包を作ります。
反対に頭皮から出ている部分の髪の毛を毛幹といいます。
髪の毛には一生に何度も生え変わりますが、成長をまっとうした髪の毛が抜けた時に毛包幹細胞が動きだし新しく毛を作り出します。
この毛包幹細胞は毛が抜けるたびに活動し、新しく毛を作るために細胞分裂を繰り返します。
この毛包幹細胞は、いつまでも髪を作れるわけではなく、細胞分裂の繰り返しや老化とともに皮膚からフケや垢となって落ちていくことで、毛包が小さくなり髪の成長も縮小し産毛になっていきます。
つまり、薄毛の状態である産毛になっている髪には毛包幹細胞性が減っている証拠とも言えます。
男性だけでなく、女性もこの毛包幹細胞の減少によって薄毛になることもわかっています。
毛包幹細胞の維持には17型コラーゲンが必要なこともわかっています。
ヘアサイクルの仕組み
ヘアサイクルというのは、毛周期とも呼ばれ髪の毛が生まれ、成長し、抜け落ち、また生える周期のことをいいます。
簡単に言えば、このヘアサイクルの周期が乱れてしまうことが、薄毛の原因となる仕組みになっているのです。
ヘアサイクルは、大きく分けると以下の3つの期間によって構成されています。
1つ目の期間は、成長期です。
新たな毛髪が生えて、成長を続けている期間です。
頭髪全体の8割から9割がこの成長期の髪の毛であることが、健康な頭皮の状態だといえます。
2つ目の期間は、退行期です。
成長期の状態の髪の毛の成長が止まり、毛母細胞が細胞分裂を止めている状態で抜け落ちるのを待っている状態の髪の毛です。
3つ目の期間は、休止期です。
休止期は退行期の髪の毛が抜け落ち、新たに下から、成長期の髪の毛が生えてくるのを待っている状態です。
退行期と休止期の髪の毛の割合の合計が1割から2割程度なのが、健康な頭皮の状態だと言えます。
しかし、薄毛になってしまうと、このヘアサイクルの仕組みが乱れ、髪全体で8割から9割が成長期であるはずの髪の毛がジヒドロテストステロンという悪玉ホルモンの働きで次々と抜け落ちてしまいます。
すると、ジヒドロテストステロンによって成長期の髪の毛が強制的に休止期になってしまい、成長期の髪と休止期の髪の割合のバランスが崩れます。
休止期の髪の毛の割合が増えて、成長期の髪の毛の割合が減るのです。
これが頭頂部やM字部分が男性型脱毛症(AGA)になり薄毛になってしまう仕組みです。
ヘアサイクルを正常に戻すことで薄毛が解消される
ヘアサイクルが乱れるという状況を、1本1本の髪の毛という単位の視点で見てみましょう。
髪全体の8割から9割もある成長期だった髪の毛が、悪玉脱毛ホルモンジヒドロテストステロンの働きによって強制的に休止期に変更され、生えてこない状態のまま成長をブロックされているという形になります。
つまり、この男性ホルモンジヒドロテストステロンによって成長期から休止期になり止まった成長期のヘアサイクルを正常に戻してあげることができれば、新たに髪の毛が生えてきて、成長期の髪の毛の割合も増えてくるのです。
休止期から新しい髪が生えてくる成長期まで移行し、産毛が生えてくるまでの期間は約3ヶ月といわれています。
そのため、育毛剤等を使用したAGA治療を始めてから結果が見え始めるまでに、短くとも3ヶ月の期間が必要だと言われるのは、この次に新しく髪が生えてくるまでの3か月間というヘアサイクルの期間の仕組みのためです。
AGAは進行性の薄毛症状です。
AGA治療には薄毛とヘアサイクルの仕組みを理解し、最低でも同じ育毛対策を3か月間は続けるようにしなければいけません。
薄毛の仕組みがわかったら、次に薄毛の原因を見ていきましょう。
薄毛の原因毎に違った対策方法を取る必要があります。
薄毛になる仕組みがわかったら原因を知ろう
薄毛になる原因は、大きく分けて遺伝(AGA)、頭皮環境の悪化による薄毛、タバコやお酒による薄毛、睡眠不足による薄毛、食生活による薄毛、ストレスによる薄毛、運動不足による薄毛の7つがあります。
遺伝によるAGAを発症する薄毛
ジヒドロテストステロンという悪玉ホルモンが成長期の髪の毛を脱毛させてしまうということをお伝えしました。
ジヒドロテストステロンが原因のAGAは主に思春期以降に発症します。
ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンであるテストステロンと、還元酵素である5αリダクターゼが結合することによって作られます。
では、このジヒドロテストステロンはどのように成長期の毛細胞に作用するのでしょうか。
ジヒドロテストステロンは、毛根にあるアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)という部分に受け取られ、そこでジヒドロテストステロンをキャッチしたアンドロゲンレセプター(アンドロゲン受容体)は脱毛を促進させるシグナルを発生させます。
しかし、アンドロゲンレセプターは頭頂部とおでこの生え際(前頭部)の毛乳頭細胞にしか存在せず、感受性の高さが設定されており、それは個人によって異なります。
アンドロゲンレセプターの感受性が高ければジヒドロテストステロンも髪に対して作用しやすく髪の毛が抜けやすくなり、アンドロゲンレセプターの感受性が低ければジヒドロテストステロンは作用しにくく、髪の毛が抜けにくくなります。
そしてアンドロゲンレセプターの感受性の強さは遺伝子によって決まっているので、後天的に変えることはできません。
簡単に言えばAGAの発症のしやすさ(髪の男性ホルモンの影響の受けやすさ)は、遺伝によって決まっていると言えます。
上のページで自分がAGAかどうかの見分け方とAGAだった場合の育毛対策方法を解説してます。
また、女性は女性ホルモンの髪を伸ばす働きによりAGAになりにくいと言われてきました。
しかし、最近では女性も女性男性型脱毛症(FAGA)を発症する人が多くなっています。
女性男性型脱毛症(FAGA)について詳しくは以下の記事をご覧ください。
頭皮環境の悪化による薄毛
頭皮環境の悪化によって薄毛になる可能性があります。
頭皮環境の悪化と一言で言っても、様々な要因があります。
代表的なものは、頭皮の皮脂の過剰分泌による頭皮のベタつきや、それと反対の頭皮の過剰な乾燥などです。
その他にも、パーマリングやカラーリングのしすぎによる頭皮ダメージや、紫外線のダメージ、ドライヤーによるダメージなどがあります。
そういった頭皮へのダメージによって、頭皮環境が悪化し、頭皮の修復に栄養が使われることで、髪の毛に栄養が回らなくなり抜けてしまうことも多いようです。
頭皮環境の悪化が原因で脱毛が起こる症状で代表的なのが脂漏性皮膚炎です。
頭皮の皮脂の過剰分泌が原因でフケやかゆみが出て、症状がひどくなると大量の抜け毛が発生します。
脂漏性皮膚炎を治せば抜け毛も収まるため正しい治療方法で早めの行動が必要になります。
脂漏性皮膚炎の治し方について詳しくは以下のページで脂漏性皮膚炎を完治させた体験談を読んでみてください。
タバコやお酒による薄毛
タバコやお酒などの嗜好品も薄毛になる原因を秘めています。
タバコには、血管を収縮させる働きがあります。
血管が収縮すると、頭皮の血行が悪化します。
頭皮の血行が悪化すると、毛乳頭に届く血液の量が減り、毛根が髪の毛を成長させるために必要な栄養素や酸素を血液から十分に受けとれない状態になります。
これが、タバコを吸うと抜け毛が増えてしまう仕組みです。
また、お酒は飲みすぎると睡眠の質を低下させます。
睡眠と薄毛の関係については下記の項目で詳しく説明させていただきます。
タバコとお酒は薄毛が気になる人は、極力控えるべきだと言えます。
睡眠不足による薄毛
人は寝ている間に成長ホルモンを分泌させます。
その成長ホルモンによって、髪の毛の成長を促すigf-1という成長因子が生まれます。
igf-1は、毛包の内部で発毛を促進させるシグナルを発生させます。
つまり、成長ホルモンの分泌量と、生えてくる髪の毛の量は比例関係にあるのです。
夜の10時から深夜の2時という時間帯が成長ホルモンのゴールデンタイムと呼ばれ、成長ホルモンが最も分泌される時間帯です。
この時間に十分な睡眠をとっているかどうかが、髪を成長させる成長ホルモンの分泌に大きく変わっています。
運動不足や過度の飲酒などで睡眠の質が低下したり、睡眠の時間が足りなかったりすると成長ホルモンの分泌量も低下するので、髪の毛の成長を促す成長因子igf-1の発生量も減り、髪の毛の成長を妨げてしまう仕組みとなっています。
薄毛対策には夜22時に寝るのがベストですが、最低でも12時から1時には寝るようにし睡眠時間を確保しましょう。
食生活による薄毛
髪の毛は、普段食べているものの栄養素を元にして成長していきます。
髪の毛を構成しているのは、ケラチンタンパク質という種類のタンパク質で、これは爪や皮膚と同じ成分です。
そのため髪の毛は皮膚の延長線上とも言えるかもしれません。
そのように考えると、まずは髪の毛の主成分であるタンパク質をしっかりと摂取しなければ大前提として髪の毛は生えてきません。
その他にも、タンパク質をケラチンタンパク質に変質させるための亜鉛や、新陳代謝を活性化させるビタミンB群などを積極的に食事から摂取するのが育毛にとって重要になります。
ストレスによる薄毛
人はストレスを感じると、毛細血管が収縮します。
毛細血管が収縮すると、頭皮に十分な量の血液がいきわたらず、毛根が栄養不足に陥ってしまいます。
毛根が栄養不足に陥ると、本来生えてくるはずの髪の毛が生えてこない可能性があります。
また、ストレスを感じた時に人が出す汗は、運動しているときに出す汗とは異なり、ベタベタした性質を持っています。
このストレスによって発生する汗は頭皮でそのまま固まり、皮脂となって毛穴に詰まり頭皮環境の悪化を招く可能性があり、最悪抜け毛につながります。
上のページでストレスによる薄毛の仕組みと効果的な育毛剤について解説しているので、薄毛に悩んでいて過度のストレスを抱えている人は参考にしてください。
運動不足による薄毛
運動は血行を促進させます。
その意味で、単純に運動することによって頭皮に行き渡る血液の量が増えて髪の毛が成長しやすいという側面があります。
またそれとは別に、運動不足の人は肥満になりやすいという傾向があります。
肥満になると、体の中に溜まっている脂の量が増え、それが皮脂として分泌されることによって、頭皮に住み着く雑菌の繁殖を促したり、固まった皮脂が毛穴に詰まってしまったりという頭皮環境の悪化による薄毛や抜け毛を招く可能性があります。
薄毛対策には適度な運動を心掛けましょう。
薄毛の改善にはAGAクリニックや育毛剤の導入もおすすめ
薄毛の原因は上記で解説した通りいろいろありますが、薄毛を早く改善させたいのであれば薄毛の原因である食生活や睡眠等の生活習慣の改善を行いながら、並行してAGAクリニックや育毛剤などの育毛方法の導入もおすすめします。
このサイトではおすすめしていない自毛植毛手術以外の育毛対策を紹介します。
AGAクリニック
AGAクリニックには、AGAの原因である男性ホルモンを抑えるプロペシアと頭皮の血行を促進させるミノキシジルなどのAGA治療薬で薄毛を改善させることができます。
プロペシアやミノキシジルの価格が高く、副作用もあるのがデメリットですが薄毛の症状がかなり進行している人には必要な薄毛治療法です。
価格や副作用の面をしっかりと抑え、AGA治療を選択するかを検討しましょう。
将来が心配な人も、AGAクリニックでハゲ遺伝子のレベルを調べるAGA遺伝子検査によって自分が禿げやすい体質なのかがわかるため、一度検査してみることをおすすめします。
育毛剤
最近の育毛剤は、一昔前の育毛剤と違い髪の毛を作る毛母細胞に直接働きかける成長因子など、最新の育毛成分が配合されています。
育毛剤は副作用がなく、頭皮環境の改善、頭皮の血行促進効果、AGAへの効果などほとんどの薄毛の原因に対応できる育毛成分が配合されているメリットがあります。
そのため、薄毛の症状がかなり進行している人ではなく、とにかく抜け毛対策を始めたい人には育毛剤はオススメです。
以下のページでいろんな薄毛の原因毎にマッチした育毛剤の選び方を解説しているので参考にしてください。
どの育毛剤がオススメなのかは以下のページの育毛剤ランキングを参考にしてください。
関連記事
ハゲを治す方法
男性におすすめの男性用育毛剤ランキング
女性の育毛剤ランキング
AGAへの育毛剤ランキング
つむじハゲに育毛効果のある育毛剤ランキング
m字はげに育毛効果のある育毛剤ランキング
育毛剤の比較