薄毛治療に使われる育毛剤

薄毛にお悩みの方は、「最近髪の毛が抜けてきたな」と感じてきながら、薄毛に対してまだ何も行動を起こせていない人が多いと思います。なぜなら、髪の毛が抜けてしまっても、命に影響は出ないからです。また、抜け毛が増える事で、見た目に影響は出ますが短期間に一気に変化が起こるというよりは、徐々に変化していくため、危機感を感じにくいという特徴もあります。
その中でも、将来を考えて自分の薄毛をなんとかしようと考えた人が、最初に思いつく方法が、「育毛剤を使用する」とういことではないでしょうか。

 

そこでこのページでは、病院で処方される育毛剤や、市販で購入できる育毛剤についてどんなものがあるのか?どんな効果があるのか?について詳しく見ていきます。
これを読めば自分の薄毛の症状には、病院で処方される育毛剤や、市販で購入できる育毛剤とどっちがいいのかがわかります。

 

発毛剤について

インターネットなどで育毛剤の情報を収集していると、「育毛剤」という言葉と同時に、「発毛剤」という言葉も見かけると思いますが、一般的には「育毛剤」という言葉の方が認知度が高く、育毛剤と発毛剤ではどう違うのか?「なんだか育毛剤よりも効きそうだ」と考える人もいるようです。

 

そこで、病院で処方される育毛剤や、市販で購入できる育毛剤の紹介の前に、「発毛剤」について簡単に解説しておきます。

 

発毛剤ってなに?

発毛剤とは、M字部分や頭頂部を中心に「今現在、髪の毛が生えていない」部分から髪の毛を生やすことを目的とした成分が配合されたものです。それに対して育毛剤は「今生えている髪の毛」をより太く、コシのあるものにし抜け毛を予防することを目的とした成分が配合されたものです。

 

つまり、育毛剤は頭皮環境を正常化し、抜け毛を予防するという効果があるのです。そのため、全く髪の毛が生えていない人は、育毛の元となる髪自体が無いので、育毛剤の効果は現れにくいと言えます。こんな方には、発毛剤の使用がおすすめです。

 

よく、ハゲて頭皮がツルツルになってしまった人は、「ツルツルの部分の頭皮の毛根は死滅している」と考えてしまい、育毛を諦めてしまうようですが、それは大きな間違いです。毛根というのは簡単に死んでしまうものではないのです。
毛根が死んでしまうケースは以下の2種類しか存在しません。
・大きな火傷や怪我
・加齢(早くても40代以降)

 

つまり、若くして毛根が死んでしまうということは、あり得ないのです。頭皮がツルツルになってしまっても、よく見ると小さな産毛が生えていることが多く、ツルツルになってからも5年間は毛根は生き続けると言われています。

 

発毛剤の目的は、短くなってしまった「ヘアサイクル(毛周期)」を、元に戻すことにあります。
ヘアサイクルは、毛の一生を3つの期間に分けて表現する周期のことで、簡単に説明すると下記のようなサイクルです。
・成長期・・・髪の毛が生えてから成長していく期間
・退行期・・・髪の毛の成長がストップし、抜けるのを待つ期間
・休止期・・・髪の毛が抜け落ちてから、再び生えるのを待っている期間
薄毛の人は、このヘアサイクルの周期が乱れ、成長期の期間が短くなり、休止期の期間が長くなっています。
そして、髪の毛が生えていないツルツルの場所にある毛根というのは、休止期のまま成長期に切り替わることのできなくなってしまっている毛根なのです。
そのため、この休止期のまま成長期に切り替わることのできなくなってしまっている毛根を太く強くし、以前のような強い髪を生やすことが発毛剤の目的です。しかし、一般的にはこの発毛剤も育毛剤も、あわせて一括りにして「育毛剤」と呼ばれることが多いようです。ちなみに、一般的に「育毛剤」と呼ばれる物の中には「養毛剤」に分類されるものもあり、これは医薬品として市販されている育毛剤よりも育毛効果が弱い、頭皮環境を整える事を目的とした成分が配合されているものです。

 

このページでは、M字部分や頭頂部の「今現在、髪の毛が生えていない」部分から髪の毛を生やせるプロペシア、ミノキシジル配合のリアップ、塩化カルプロニウムを発毛剤、その他の厚生労働省から認可を受けている製品を育毛剤とします。

 

副作用に注意

育毛剤には副作用が発症する可能性を含んだものが存在します。
育毛剤の副作用には広い意味のものと、狭い意味のものがあります。
広い意味の副作用というのは、どんな物にも存在します。例えば、水だって飲み過ぎれば体調不良を起こすことがありますので、その点では副作用があると言えます。このような広い意味での副作用は、医薬品や医薬部外品である育毛剤に関わらず起こる可能性はあります。いくら「天然成分由来の育毛剤」と安全性を宣伝している育毛剤でも、発症する恐れはあります。育毛剤の効果を検証するサイトなどを見ると、どんな育毛剤であったとしても、何らかの副作用の記述がありますが、多くの記事で書かれている症状がこの広い意味での副作用です。
また、育毛剤によっては長期間の使用によって症状を発症するものや、用量を守らず使用することで副作用を発症する可能性が上がるものがあります。

 

市販の育毛剤に含まれる成分の中のいずれかが、その人のアレルギー反応を発症させる可能性は、ゼロではありません。植物のエキスを配合している育毛剤などは、アレルギーの注意が必要です。アレルギーは、花粉症に代表されるように、ある日突然発症します。そして、使用を続けることで、症状が重くなる可能性があります。市販の育毛剤の使用により発症した軽いアレルギー症状であったとしても、育毛剤の使用によって違和感があった場合は、使用を中止しましょう。また、育毛剤は1回に使用する用量というものが決まっています。この用量は、メーカーが「この量が最も育毛効果がある」と判断した分量です。そのため、それ以上の量を使用しても、育毛効果は変わりません。

 

狭い意味での育毛剤の副作用は、化学成分が人の体に引き起こす悪い作用のことを指します。病院の薄毛治療で使われる育毛剤、市販で購入できる育毛剤関連の副作用では、湿疹やかぶれ、炎症などの皮膚の異常から、男性機能の低下や腎臓病といった重篤なものまで報告されています。
こうした化学成分の引き起こす、狭い意味での副作用は、軽度の皮膚の湿疹などであれば、ほとんどの育毛剤に配合されている殺菌や成分の劣化を防ぐ目的のアルコール成分(エタノール)によって発症する可能性があります。重篤な副作用については、医薬品で服用するタイプの育毛剤に現れることが多く、ミノキシジル(タブレットタイプ)やプロペシアなどによく見られるようです。

 

薄毛治療に使われている育毛剤

 

プロペシア

プロペシアには、2005年に厚生労働省が承認した「フィナステリド」という成分が配合されています。
このプロペシアが承認された2005年を機に育毛剤やAGA(男性型脱毛症)治療の業界が一気に変わったと言っても過言ではありません。爆笑問題さんがCMで「お医者さんに相談だ」と歌っていたのは、このプロペシアが病院で処方してもらえるようになったためです。プロペシアは、「飲む育毛剤」として、当時の様々なメディアにも取り上げられ、それほど育毛効果の高い育毛剤であるということです。
プロペシアには、AGAの最大の原因である悪玉ホルモン「ジヒドロテストステロン」の生成を抑制する作用があります。詳しく説明すると、「ジヒドロテストステロン」は、男性ホルモンである「テストステロン」と還元酵素である「5αリダクターゼ」が結びつくことによって作られるのですが、プロペシアの主成分であるフィナステリドは、この中の「5αリダクターゼ」の働きを阻害する効果があるということなのです。プロペシアは、円形脱毛症には効果がありませんが、ジヒドロテストステロンが原因であるAGAには高い育毛効果が見込めます。プロペシアの育毛効果は「アンドロゲンレセプターの感受性(男性ホルモンをキャッチする器官であるアンドロゲンレセプターの男性ホルモンの影響を受けやすさ)」の個人差によっても効き目が変わります。AGAクリニックなどでアンドロゲンレセプターについての遺伝子検査をしてもらうことによって、プロペシアが効きやすい体質なのかどうかがわかります。AGA(男性ホルモンによって起こる抜け毛)で影響を受ける部分は、前頭部(M字)と頭頂部なので、プロペシアは、M字ハゲ・つむじのハゲが気になる方におすすめです。

 

リアップ

リアップは恐らく日本で最も有名な育毛剤でしょう。CMも頻繁に放送しています。
リアップに含まれている育毛成分は「ミノキシジル」です。ミノキシジルはもともと血圧降下剤の飲み薬として開発されました。しかし、ミノキシジルの使用者の多くに副作用として頭皮はもちろん、全身の毛が濃く太くなる多毛症の症状が確認されたため、「育毛剤として使用できないか」というアイデアが生まれ、リアップの海外版である「ロゲイン」という育毛剤が生まれました。そのロゲインと同じ製造方法で作られたのが日本の「リアップ」です。実際に厚生労働省にもリアップの育毛効果が認められ、育毛成分を持つ医薬品として認可を受けています。日本国内で市販されている育毛剤の中で「医薬品」として販売されているものはこの「リアップ」だけです。CMで「日本で唯一発毛効果が認められている」という表現がされているのはこのためです。
上記のプロペシアは飲み薬ですが、リアップは塗り薬なので、塗った部分の毛母細胞を活性化させ、発毛を促進させます。なので、プロペシアはM字部分や頭頂部などの特定の部位の薄毛をピンポイントで治療したい人におすすめです。ちなみに、AGAクリニックの最もポピュラーな治療方法は、プロペシアとミノキシジルの併用という方法です。

 

塩化カルプロニウム外用

塩化カルプロニウムは、外用タイプ(塗るタイプ)と錠剤タイプ(飲むタイプ)があり、錠剤タイプは、胃のむかつきやもたれなどの症状が改善されない人の為に、症状を落ち着かせる薬として用いられます。外用タイプは頭皮に塗ると血行促進作用があるため、薄毛の治療に用いられます。
上記でお伝えした病院での薄毛治療で使われる育毛剤の主成分のミノキシジルとフィナステリドは、2010年に日本皮膚科学会の発表した「男性型脱毛症診療ガイドライン」において推奨度A(行うよう強く勧められる)という成分でした。
それに対してこちらの「塩化カルプロニウム外用」は、推奨度C1(行うことを考慮してもよいが,十分な根拠がない)とされていました。そのため先のミノキシジルとフィナステリドの育毛剤と比較すると、育毛効果の期待値としては劣ります。
塩化カルプロニウムは、ドラッグストア等で購入できる「カロヤンEX」などに配合されている成分です。
カロヤンEXの主な作用は血行の促進で、毛乳頭に充分な量の血液を送ることによって髪の毛に必要な栄養分や酸素を送ることができます。
睡眠不足、栄養状態の偏り、ストレスといった生活習慣の悪化によって頭皮の血行が悪化している場合、高い育毛効果が期待できます。

 

入手方法

このように育毛剤には様々な種類があり、その効果もそれぞれ違いがあります。
今回ご紹介したものは、現在病院での薄毛治療や市販の育毛剤として使用されている育毛剤の中のほんの一部です。
育毛剤の使用を考えるのであれば、ご自身の薄毛の状態や、年齢、予算、育毛治療にかけることのできる時間なども考えて選ぶと良いでしょう。
リアップを含む主に国内生産の育毛剤はほとんどが通販で購入することが可能です。また、大手化粧品メーカーの販売する育毛剤であれば、ドラッグストアなどで購入する事もできます。
一部海外で作られたジェネリック医薬品(カークランド、フィンペシアなど)は、個人輸入の代理店を通じて入手するしか方法がないのですが、医師のアドバイスなしに服用することは副作用を招く原因にもなるので当サイトではおすすめしていません。
また、プロペシアに関しては病院で処方してもらうしか入手方法がないため、病院の皮膚科へ行くか、AGAクリニックへ行く必要があります。

 

医薬部外品の育毛剤

病院のみで処方されるプロペシアを除いて、対面販売での医薬品として販売されている育毛剤は「リアップ」だけとお伝えしましたが、それ以外の育毛剤は、「医薬部外品」または「化粧品」に分類されます。
簡単にいえば「医薬部外品」の育毛剤は厚生労働省に「緩やかな育毛作用がある」と認可されたものです。「化粧品」の育毛剤は厚生労働省から認可されていないものです。
厚生労働省の認可を受けるためには、厚生労働省から認可を受けている成分を、規定された範囲内の分量で配合した上で申請する必要があります。その規定量は成分ごとに異なります。また、厚生労働省の承認が下りるまでには、審査に時間が掛かるため、長ければ1年近くの時間がかかります。そのため、あえて申請をせずに「化粧品」というグレードで販売をしている育毛剤もあります。育毛治療において、様々な治療方法がありますが、それぞれ効果は個人差が大きく、効果が目に見えるまでに最低でも3カ月程度の期間が必要なため、単純に「この育毛剤が効く」と指定してお伝えできない部分はあります。少なくとも厚生労働省から認可されている医薬部外品の育毛剤であれば、安全性が確認されている範囲内での成分の配合がされているので、副作用の心配を少なくして使用することができるでしょう。
逆に、開発されて日は浅いけれど、育毛効果の期待値が高い成分は、医薬部外品に該当する成分としての登録すらされていないため、「化粧品」グレードの育毛剤に配合されていますので、そちらを検討しても良いでしょう。

 

副作用がイヤな人は市販の育毛剤がおすすめ

「髪の毛を生やすためなら多少の副作用が起きても仕方がない」「副作用が起きたとしても、最も確実に、早く髪の毛を生やしたい」という人は、AGAクリニックへ通院し、プロペシアとミノキシジルの外用薬を使用して治療していくのが良いでしょう。経済的な余裕があれば、「育毛メソテラピー」という、頭皮に育毛成分を直接注入するという方法もあります。
逆に「育毛の治療のために体に副作用が出るのはイヤだ」「まだ抜け毛の症状が進んでいないため、抜け毛予防に副作用のない育毛剤を使いたい」という場合は、市販されている医薬部外品の育毛剤を使用するとよいでしょう。よほどの敏感肌の方でなければ、副作用なく育毛を行えるはずです。

 

参考サイト
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913421_2.pdf

 

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