シャンプーで髪を生やすことはできる?
少し前になりますが、よしもと芸人などがテレビコマーシャルに出てきて「スカルプシャンプー(スカルプD)」を毎日のように宣伝していました。
育毛シャンプースカルプDを利用すれば、髪の毛が生えるかのようにも感じられたでしょう。
しかし、スカルプシャンプーや育毛シャンプーだけでは髪の毛を生やすことはできず発毛効果はありません。
スカルプシャンプーや育毛シャンプーには育毛に効果がありそうな天然成分が多く配合されていますが、そもそもシャンプーは最後にすすがなければならないため、どんなに育毛効果の高いヘアケア成分を育毛シャンプーに配合していたとしても、頭皮についているのはわずか数分程度でしょう。
たったそれだけの時間しか頭皮に影響を与えない育毛シャンプーが高い育毛効果を与え髪を生やすアプローチができるはずがないのです。
この記事では、そもそも育毛シャンプーが髪を生やすことができない理由と本来のシャンプーの目的に迫ります。
目次
シャンプーの目的
・頭皮の余分な皮脂の除去
・頭皮や髪についたホコリの除去
・頭皮の毛穴のつまりを解消する
・育毛剤を頭皮に浸透させやすくする
シャンプーの目的は、髪を生やすことではなくあくまで頭皮の洗浄です。
頭皮にはたくさんの皮脂腺があり、その皮脂腺からは毎日のように大量の皮脂が出ています。
皮脂が頭皮に大量にあるままの状態にしてしまうと、皮脂を好む菌が頭皮で大量繁殖してしまいます。
頭皮の皮脂をエサとする菌には、頭皮ニキビを発生させる厄介なアクネ菌や、脂漏性皮膚炎を発症させるカビ菌マラセチアなども存在し、過剰に分泌された頭皮の皮脂を餌として、どんどん数を増やし頭皮環境を乱すことで頭皮トラブルや抜け毛の原因にもなります。
また、頭皮にはホコリや汚れも付きます。
外を出歩いていると、花粉などのアレルギーの原因となるアレルゲン物質が髪や頭皮についたままになってしまいお肌に影響を与えることもあるのです。
ホコリや頭皮の皮脂が毛穴に詰まって髪の毛の健やかな成長を阻害してしまう可能性もあります。
それらの頭皮の汚れを落とし、頭皮環境を改善させるために頭皮ケアシャンプーを利用するのです。
注目してほしいのが、シャンプーは髪の毛を洗うものではなく頭皮を洗うものだという点です。
シャンプーは髪の毛につけてもあまり意味はなく、頭皮につけて洗浄することが大切なのです。
正しいシャンプー方法で頭皮環境を改善させ、その結果として薄毛予防効果を得ることが目的ですが、正しいシャンプーの方法については以下のページを参照してください。
そもそもシャンプーは育毛目的のアイテムではない
シャンプーは髪を生やすハゲ対策ではなく頭皮を健康的な状態にすることが目的です。
そのため、ミノキシジルなどの発毛剤や育毛剤のようにシャンプーをすることが直接的な髪を生やす育毛効果につながることはありません。
もちろん、シャンプーには脱脂成分が頭皮の汚れを落とすことによって育毛剤の頭皮への浸透力を高めることで、間接的に育毛剤の育毛効果を高めるという作用はあります。
シャンプーによって頭皮が健康的で汚れ等がなくなれば、育毛剤も頭皮に浸透しやすくなり配合されている成分の効力もスムーズに発揮されるようになるからです。
しかし、シャンプー自体が育毛に対して髪を生やすなどハゲ対策としての主体的な役割を果たしてくれることはありません。
シャンプー中の頭皮マッサージは血行促進効果が期待できる
あくまでもシャンプーの目的は、髪を生やすことではなくフケやかゆみなどの頭皮の炎症をなくし頭皮環境を改善させることですが、シャンプー中の頭皮マッサージは、頭皮の皮脂や汚れを落とす本来のシャンプーの目的に加えて一時的ではありますが頭皮の血行促進効果も狙えます。
シャンプー中に正しい頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血行が促進され、髪に栄養が行き渡りやすくなります。
シャンプー中に頭皮マッサージをする場合は、頭皮を傷つけないように手の指の腹を使って優しくマッサージをしましょう。
間違った頭皮マッサージは、頭皮を痛めかえって抜け毛を進行させる原因になるので注意が必要です。
特に頭頂部やM字部分は血行不良になりやすい部位でもあるのでマッサージを重点的に行いましょう。
抜け毛の原因になる間違ったシャンプーについての知識
以下の5つのシャンプーに関する間違った知識を解説します。
・シャンプーで頭皮の皮脂を落としすぎてしまう
・頭皮への刺激と洗浄力の強いシャンプー使用している
・育毛や発毛に効果的な成分が配合されていても洗い流されてしまう
・頭皮にシャンプー剤を残さないようにすすぎをしっかりとする
・1日に2回以上のシャンプーをしている
シャンプーで頭皮の皮脂を落としすぎてしまう
「薄毛の原因は頭皮が汚れていることで、少しでも洗浄力が高いシャンプーで頭皮に汚れがない状態にすれば髪を生やすことができる」と思っている人が多いです。
確かに薄毛の原因の一つには頭皮の汚れもありますが、洗浄力の強すぎるシャンプーはかえって薄毛を招いてしまうのです。
洗浄力の強すぎるシャンプーには石鹸シャンプーや高級アルコールシャンプーがありますが、それらを利用すると、頭皮にある皮脂が毛穴の中からも取り除かれてしまいます。
必要以上に分泌されている頭皮の皮脂がシャンプーによって除去されるのは問題ないのですが、頭皮の皮脂にはお肌の潤いを守る大切な役割があります。
頭皮の皮脂は「天然の保湿成分」といった言われ方もしているのです。
頭皮への洗浄力が強すぎる高級アルコール系洗浄成分などが配合されたシャンプーを定期的に利用していると、頭皮からバリアの役割を持つ皮脂がなくなり、乾燥肌を引き起こし外部からの頭皮刺激によってかゆみや赤みなどの炎症を起こしてしまいます。
頭皮への刺激と洗浄力の強いシャンプー使用している
テレビで宣伝しているようなシャンプーはものすごく安く販売されています。
シャンプー1ボトルあたりで1,000円もしないものも多く、中には200円から300円で販売されているシャンプーもあります。
安いので家計的には助かるかもしれませんが、それらの市販の安いシャンプーには大きな問題があったのです。
安いシャンプーは高級アルコールシャンプーと呼ばれていて、洗浄成分が化学成分でもある石油系の界面活性剤となっており、脂性肌用といえるほど頭皮に対して強い洗浄力があるのです。
石油系界面活性剤は頭皮への刺激も強くお肌が弱い方にとっては頭皮の皮脂を必要以上に取りすぎることにもなり、頭皮の乾燥などの炎症の原因にもなってしまいます。
石油系の界面活性剤がなぜ頭皮に良くないのか?詳しくは以下のページをご覧ください。
前述したように頭皮の皮脂はお肌にとっては必要不可欠なもので、シャンプーによって毛穴の奥にある必要な皮脂まで取り除くような危険なことをしてはなりません。
育毛や発毛に効果的な成分が配合されていても洗い流されてしまう
育毛シャンプーにはどんな頭皮タイプにも刺激を与えない頭皮の保湿成分や血行促進成分などの、育毛剤にも配合されているような育毛成分も入っています。
中には育毛剤も顔負けの数十種類の頭皮に良い天然由来成分を配合している育毛シャンプーもありますが、それらを加味しても、「育毛シャンプーにはハゲ対策としての髪を生やす育毛効果はない」と断定できます。
理由は、育毛シャンプーに育毛成分が配合されていたとしても、すぐに洗い流してしまうからです。
育毛剤は頭皮に塗布してそのまま放置するため頭皮の上にずっと育毛成分がある状態になるわけです。
しかし、シャンプーは最後にすすがなければならないので、せっかくのシャンプーの育毛成分もすぐに頭皮からなくなってしまうのです。
「じゃあ育毛シャンプーを洗い流さずにそのままにすれば良いんじゃないの?」という人もいるかもしれませんが、どんなに安全性の高いシャンプーであったとしても洗浄成分は頭皮に刺激を与えます。
洗い終わったらしっかりと頭皮をすすがなければならないため育毛シャンプーは育毛効果を発揮できないのです。
頭皮にシャンプー剤を残さないようにすすぎをしっかりとする
育毛シャンプーには育毛成分が配合されていますが、頭皮を保湿できる成分や血行促進系の成分、更には抗炎症系の成分が配合されていることもあります。
育毛シャンプーには育毛系の成分が配合されているということで、少しでも長く頭皮にシャンプーをつけていたいと思ってしまうかもしれません。
しかし、もしも頭皮にシャンプー剤を付けたままにしてしまうと、どんなに優しい洗浄成分の育毛シャンプーであったとしても、頭皮には負担となるため頭皮に炎症が起こってしまう可能性があります。
頭皮のすすぎが甘いと薄毛を誘発するような状態になってしまうため、どんなシャンプーでもすすぎはしっかりと行わなければなりません。
1日に2回以上のシャンプーをしている
シャンプーの回数は脂性で頭皮がべた付く人でも1日1回で、夜に洗髪するのがおすすめです。
1日に2回以上シャンプーで洗髪しすぎると紫外線やほこり、汚れなど外部の刺激から頭皮を守る役目を持つ頭皮の皮脂を落としすぎることになり、皮脂が不足している頭皮はかえって皮脂を分泌しようとすることで頭皮の皮脂が過剰に分泌する状態を引き起こします。
シャンプーの回数が1日1回なのがおすすめの理由について詳しくは以下のページをご覧ください。
シャンプーだけで髪を生やそうとしている
頭皮へ刺激がないアミノ酸系シャンプーなどの使用は、頭皮環境を改善する上で役立つため、間接的には育毛に効果がある対策方法だと言えます。
ただし、いくら髪にいい育毛シャンプーを使用したからといって、アミノ酸系成分のシャンプーだけで髪を生やすことはできません。
髪をボリュームアップさせたり発毛させるには食事や睡眠、運動などの生活習慣の対策も合わせて必要になるんです。
シャンプーは頭皮環境の改善が一番の目的ですが、乱れた食生活は頭皮の皮脂を過剰に分泌させ、フケやかゆみの原因となります。
脂分の多い食事やお菓子を食べすぎることによって体内にある余分な脂が皮脂となって頭皮から分泌し、過剰な頭皮の皮脂は、細菌を繁殖させフケやかゆみの原因となり頭皮環境を悪化させてしまいます。
それだけでなくストレスや運動不足、睡眠不足は血行不良の原因となります。
いくらシャンプーで頭皮環境を整えようとしたところで、生活習慣の乱れは、頭皮環境の悪化だけでなく血行不良を引き起こすのです。
強く太い髪を生やすために、正しいシャンプーによる育毛対策と同時に生活習慣も改善し見直しするべきなんです。
市販のシャンプーに配合されている危険な洗浄成分
石油系界面活性剤が危険
市販シャンプーのほとんどは高級アルコールシャンプーと言われ、ドラッグストアで数百円など低価格で販売されています。
問題となってくるのが、高級アルコールシャンプーに使用されている頭皮への洗浄力が高い石油系界面活性剤です。
石油系界面活性剤が配合されたシャンプーで洗髪すると頭皮がさっとぱりするので洗い上がりが好きという方もいるかもしれません。
しかし、石油系界面活性剤はあまりにも頭皮への刺激が強いのでお肌が弱い人には頭皮の乾燥などを招き危険なのです。
また普段はお肌が健康的な方でも、石油系界面活性剤を使用することにより頭皮にニキビが発生することもあるでしょう。
育毛を目指しているのであれば、石油系界面活性剤で作られた高級アルコール系シャンプーは選んではいけないタイプのシャンプーです。
高級アルコールシャンプーを配合成分から見抜こう
・ラウリル硫酸ナトリウム
・ラウレス硫酸TEA
・ラウレス硫酸ナトリウム
・パレスー3硫酸アンモニウム
・ラウリル硫酸ナトリウム
・ラウリルエーテル硫酸
・スルホン酸Na
購入前に成分表示を確認し、上記のようなシャンプーの配合成分に「硫酸」というネーミングが付く成分が配合されているシャンプーは危険です。
上記の成分以外にも硫酸がついているシャンプーの洗浄成分はあるため、シャンプーを購入する前にかならず配合成分を確認してください。
石鹸シャンプーも洗浄力が強いので注意
高級アルコールシャンプー以外にも石鹸シャンプーも頭皮への洗浄力が強すぎるので危険です。
石鹸シャンプーはアルカリ性であり、頭皮は弱酸性です。
弱酸性の頭皮は石鹸シャンプーのアルカリ性によって中和されると毛穴を開くといった作用があるので毛穴の奥まで洗浄されてしまうのです。
頭皮から皮脂がなくなり、かえってオイリー肌になってしまいます。
頭皮に優しいおすすめな洗浄成分
アミノ酸系洗浄成分が配合されているシャンプーを選ぼう
育毛に適しているのはアミノ酸系の洗浄成分を配合している育毛シャンプーです。
アミノ酸系の洗浄成分は洗浄力が弱いだけでなく頭皮に対して刺激が少なくなっていて、頭皮の弱酸性と同じ性質といった理由があります。
頭皮も弱酸性なので、シャンプーによって皮膚が刺激を受けない仕様となっているわけです。
シャンプーの種類や成分から安全性の高いシャンプーを判断すること
全てのシャンプーがアミノ酸系の洗浄成分が使われているわけではないので、シャンプーを購入する前には内容量を確認し配合されている洗浄成分からも判断しましょう。
【アミノ酸系の洗浄成分例】
・ココイルグルタミン酸ナトリウム
・ココイルメチルタウリンナトリウム
・ラウロイルメチルアラニンナトリウム
・ラウロイルグルタミンナトリウム
上記の洗浄成分が配合されているシャンプーは、安全性が高く頭皮に低刺激です。
アミノ酸系シャンプーのデメリットとしては洗浄力が控えめで泡立ちにくいことがありますが、頭皮への洗浄力が弱いということは安全性が高いことの裏返しでもあります。
育毛をしたいのであれば、育毛シャンプーの洗浄力の低さはそれほど気にする必要はありません。
また最近では洗浄力の弱さや洗い上がりをカバーするために馬油などを配合しているので安心です。
男性用、女性用で頭皮に対して安全な洗浄成分で作られていてなおかつ頭皮環境を整えられる育毛シャンプーを以下のページでランキングにしました。
育毛に効果的なメーカーや商品名がわかります。
気になる方は参考にしてみてください。
アミノ酸系シャンプーであれば、リンスもいらない
リンスに配合されているジメチコンなどのシリコンが頭皮に悪いと言われていますが、そもそも洗浄力の強い市販の高級アルコール系シャンプーではなく、洗浄力の弱いアミノ酸系シャンプーを使用していれば、洗髪時に必要以上に頭皮や髪の油分が奪われることがないため、シリコン入りのリンスやシャンプーを使う必要がありません。
シリコンは、安価で髪や頭皮の油分を必要以上に落とす高級アルコール系シャンプーの洗い上がりを良くするために配合されているため、アミノ酸シャンプーであれば頭皮と髪に不要なシリコンの心配をする必要もないんです。
シリコンがなぜ頭皮に悪いのか?シリコンが配合されている意味については以下のページをご覧ください。
シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプー、どっちがいいの?
まとめ
ここまで育毛シャンプーでは髪を生やすことができず、薄毛原因の改善にならないということと、シャンプーの目的についてお伝えしてきました。
髪を生やすためには育毛シャンプーやスカルプシャンプーを使うのではなく、育毛に効果的な有効成分が配合された薄毛治療専門の育毛剤を利用すべきです。
確かに、育毛シャンプーには頭皮環境を整えることに関しては一定の効果があると考えられますが、シャンプーは頭皮を洗うためのものなので髪を生やすという育毛効果までは期待できません。
一方で育毛剤は、髪の毛を健やかに成長させるための発毛促進成分や、生え際や頭頂部の男性ホルモンを抑える成分など様々な育毛成分が配合されています。
育毛剤は、頭皮に育毛成分を塗布したままの状態にするため、シャンプーのようにすぐに洗い流したりはしません。
育毛剤の育毛成分が長時間に渡って頭皮に対して働きかけるので、高い育毛効果が得られるのが特徴です。
効果のある薄毛対策を行うのであれば、正しいシャンプーは当然として育毛剤も併用すべきです。
育毛シャンプーと併用におすすめの育毛改善商品はネットでも人気のチャップアップです。
チャップアップは、頭皮に刺激となる成分は無添加で育毛業界で初めての永久全額返金保証を採用しているので初めての人にもおすすめです。
自分の薄毛や抜け毛の症状にあった育毛剤選びは以下のページを参考にしてください。
関連記事
ハゲを治す方法
男性におすすめの男性用育毛剤ランキング
女性用育毛剤ランキング
AGAへの育毛剤ランキング
つむじハゲに育毛効果のある育毛剤ランキング
m字はげに育毛効果のある育毛剤ランキング
育毛剤の比較