HARG療法のメリット・デメリット
目次
- HARG療法のメリット
- HARG療法が終わっても発毛が続く
- HARG療法は発毛率が高い
- HARG療法なら生えなくなった毛穴からも発毛可能
- HARG療法は女性も施術可能
- HARG療法は植毛の後でも施術可能
- HARG療法なら傷跡が残らない
- HARG療法のデメリット
- HARG療法は金額が高い
- AGAが原因の場合、HARG療法で発毛してもプロペシアを飲まないと薄毛が進行する場合があり
- 毛穴がなかったり、毛母細胞が死んでいると施術不可
- HARG療法は施術時に痛みがある
- クリニックによって発毛効果や対応がさまざま
- HARG療法にこの先どんな副作用が出るのかまだわからない
- HARG療法の発毛効果が出るまでが長い
- HARG療法を施術してくれる病院がすくない
- HARG療法による発毛効果が必ず出るとは限らない
- まとめ
HARG療法のメリット
HARG療法が終わっても発毛が続く
男性が薄毛になる場合、その原因の90%以上はAGAです。
AGAというのは男性ホルモンの働きの活発化によって作り出されたDHTと呼ばれる物質が、髪の毛を作る毛母細胞に栄養を供給する毛乳頭細胞の働きを阻害することによって引き起こされます。
毛乳頭細胞から栄養が供給されなくなると、毛母細胞の細胞分裂が進まなくなり、髪の毛の生成が滞り始めます。
このAGAによって発生する薄毛症状を治療する方法の一つがHARG療法になります。
HARG療法はHARGカプセルと呼ばれる育毛成分を直接頭皮に注射する薄毛治療方法になります。
HARGカプセルは「ビタミン・アミノ酸といった栄養素」・「成長因子とよばれるたんぱく質」の2つから作られています。
ビタミン、アミノ酸といった栄養素は髪の毛を生成する際の原料になるため、発毛効果を出すためにはしっかりと摂取しておく必要があります。
また、成長因子には細胞の働きを活性化させる力があることが分かっています。
ちなみに、HARG療法には一旦施術が完了するとその発毛効果が長く持続するという、育毛剤やAGA治療薬には無いメリットが存在します。
育毛剤やAGA治療薬を用いた投薬治療であれば、治療期間は長期に渡ることになります。
育毛剤を頭皮につける・AGA治療薬を飲むといった行為を、もしかすると一生続けていくことになるかもしれません。
その点、HARG療法は違います。
一度薄毛の治療が完了して毛母細胞の働きが蘇れば、HARG療法は1年に1回メンテナンスのような形で施術を受けるだけで発毛効果が持続します。
HARG療法は発毛率が高い
HARG療法の発毛効果は非常に高く、その発毛効果の高さがHARG療法という治療法を選択した場合の大きなメリットになります。
HARG療法を専門で行っているクリニックでは発毛率99%という驚異的な数字を掲げているところもあります。
発毛率というのは薄毛に悩む人を対象に発毛効果が出た人の割合をパーセントの形で表したものになります。
つまり、発毛率が99%に達するということは、HARG療法の施術を受けた人にはほぼ確実に発毛効果がみられるということです。
育毛の世界の中には効果のほどがはっきりしない治療法も多く存在します。
このような治療法の代表的な例には育毛サロンにおける施術を挙げることが出来ます。
育毛サロンはいくつものサロンが存在していますが、基本的な流れはほとんど同じになっています。
育毛サロンでの施術は4つの流れから構成されています。
@頭皮の毛穴から汚れを除去するクレンジング
A洗髪
B汚れが取れた毛穴に育毛剤を塗布
C血行促進のための頭皮マッサージ
育毛サロンによってはこれらの基本的な施術を行った後、差別化のために可視光線を頭皮に照射する・スチームによって頭皮を温めるといった施術を行い、頭皮の血行をさらに促進することを目指しているところもあります。
育毛サロンは自社で行っている施術について声高にその有用性をアピールしていますが、具体的に発毛率といった数値を提示しているクリニックはほぼ皆無です。
唯一大手育毛サロンのバイオテックが満足度97.2%という数値を掲げていますが、あくまでもこの数値は満足度です。
実際にどのくらい発毛効果が出たのかは定かではありません。
その点、HARG療法は発毛率99%というしっかりとしたデータが出ており、効果が期待できる治療法であるということが出来ます。
Harg治療センター
http://www.harg.org/lp/index_v3.html
バイオテック
http://www.biotech.ne.jp/
HARG療法なら生えなくなった毛穴からも発毛可能
AGAが進行してくると、毛穴の中にある毛母細胞の細胞分裂の力がどんどん弱くなってきて、健康な髪の毛が育たなくなってきます。
そして、最終的には毛母細胞が細胞分裂を完全にストップしてしまい、髪の毛が生えていない状態の毛穴が増えてきます。
この髪の毛が生えなくなった毛穴の毛母細胞に再び発毛を促すというのは普通の育毛剤やAGA治療薬では困難です。
市販されている普通の育毛剤が持っている力は基本的に頭皮環境を改善する力になります。
頭皮の乾燥・皮脂の過剰分泌・炎症といったような問題を抑えてやることにより、育毛を促進することが出来ます。
また、AGA治療薬はAGAの原因となる5αリダクターゼと呼ばれる酵素の生成を抑えてやることにより、DHTと呼ばれる物質が生成されるのを防ぐ効果があります。
このDHTは毛母細胞の髪の毛を生成する働きを邪魔する物質になります。
詳しいAGAの症状については下記のページを参照してください。
ただ、育毛剤・AGA治療薬ともに目指しているところは毛母細胞の髪の毛を生成する働きを阻害している要因を取り除くということです。
毛母細胞自体の髪の毛を生成する力を蘇らせてやる働きは育毛剤・AGA治療薬には備わっていません。
したがって、髪の毛を生成する力を失ってしまった毛母細胞に再び髪の毛を作る力を蘇らせることは育毛剤・AGA治療薬ではできません。
しかし、前述したようにHARG療法で注入される成長因子は、活動が弱ってきた細胞を再び活性化させる働きを持っています。そのため、HARG療法であれば細胞分裂を停止してしまった毛母細胞に働きかけて、再び髪の毛を作る力を蘇らせてやることが出来ます。これにより髪の毛が生えなくなった毛穴からも再び髪の毛が生えてくることになります。
HARG療法は女性も施術可能
AGAクリニックで行われている治療法は女性に対しては施術することが出来ないものがほとんどです。
なぜならば、AGAクリニックで行われている治療は男性ホルモンを抑制するフィナステリドと呼ばれる成分を処方することが基本となっているためです。
フィナステリドをAGA治療薬という形で投薬する、もしくは頭皮注射という形で直接頭皮に注入する、このいずれかの方法で患者の体内に注入します。
ただ、フィナステリドという成分は妊娠中の女性の体内に取り込まれると胎児に障害が発生するといった問題が指摘されており、女性への投与は禁止されています。
また、女性が妊娠中でなかったとしても、フィナステリドは女性の体内に入ることで、婦人科系の病気を引き起こす副作用があると言われています。
したがって、妊娠している・妊娠していないにかかわらず、女性が体内に摂取することを禁止されているのがフィナステリドというAGA治療薬になります。
そもそもフィナステリドという成分自体が女性の薄毛には全く効果が無い成分になります。
AGAの症状はDHTが体内で大量に発生することによって引き起こされます。
ただ、女性の場合、DHTが薄毛症状の原因になっているケースはほとんどありません。
女性の薄毛症状の中で近年注目されている症状にFAGA(女性男性型脱毛症)というものがあります。
これは女性が発症するAGAのようなもので、通常のAGA同様に男性ホルモンの活性化によって発生しています。
ただ、男性のAGAと違って、FAGAはDHTの発生が原因になって生じるわけではありません。
あくまでも原因は女性ホルモンの減少にあります。
したがって、FAGAの女性の血液検査を行っても血中のDHTのレベルが上がっていることはほとんど皆無です。
フィナステリドのDHTを抑制するという働きは女性には全く効果を示さないことになります。
しかし、AGA治療のベースはあくまでもフィナステリドを用いた投薬治療になるため、AGAクリニックにおける治療法のほとんどは女性に対して行うことが出来ないものになります。
HARG療法はフィナステリドが用いられないため、女性にも施術可能な数少ない治療法になっています。
HARG療法は植毛の後でも施術可能
毛母細胞が完全に働きを停止してしまった場合、その部位の薄毛を治療するために即効性のある方法が植毛になります。植毛は側頭部や後頭部といった部位の髪の毛を薄毛が進行している箇所に移植する治療法になります。
側頭部や後頭部の髪の毛に存在する毛乳頭細胞はDHTの影響を受けるレセプターという器官が存在していません。したがって、いくら男性ホルモンが活性化したとしても、植毛部分はAGAによる薄毛症状が発生することはありません。
ただ、植毛治療のみだと、植毛した毛は残ってもそれ以外の周りの髪の毛はAGAの影響でどんどん抜け落ちてしまう場合があります。したがって、植毛治療を行った場合でも、HARG療法と組み合わせて施術してやると、より効果的に薄毛対策を進めることが出来ます。
HARG療法なら傷跡が残らない
毛母細胞が髪の毛をつくる働きを停止してしまった場合、AGA治療薬を服用しているだけでは、その働きを復活させてやることはできません。
毛母細胞が働きを停止してしまった場合、効果的な治療法としてはHARG療法や植毛手術を挙げることが出来ます。
HARG療法や植毛手術のどちらの方法にも一長一短がありますが、植毛を行う場合に絶対避けることが出来ないデメリットは頭皮を切除するために傷跡が残るということです。
一方、HARG療法の場合は頭皮に注射をするだけでよいため、このような頭皮に傷跡が残ることはありません。
その点がHARG療法の大きなメリットの一つでもあります。
HARG療法のデメリット
HARG療法は金額が高い
HARG療法はその施術を受けるのにかなり高額の治療費がかかるというデメリットがあります。
例えば、HARG療法の施術料が高いクリニックであれば、1回の施術料が10万円を超えるというクリニックも存在しています。
ここまで高額ではないにしても、ほとんどのAGAクリニックでHARG療法の施術料は1回5〜10万円程度の料金に設定されています。
また、この5〜10万円という金額は一度支払えばそれで終わりになるというものではありません。
HARG療法については発毛効果が出るまで、6〜10回程度の施術が必要になると言われています。
場合によっては10回以上の施術が必要になるケースもあります。
したがって、合計の施術料が100万円以上になることも珍しくはありません。
育毛剤を使った治療やAGA治療薬を用いた投薬治療と比較すると、HARG療法の薄毛治療にかかるコストは非常に高額であると言わざるを得ません。
AGAが原因の場合、HARG療法で発毛してもプロペシアを飲まないと薄毛が進行する場合があり
HARG療法では成長因子を含んだHARGカクテルを投与して、毛母細胞の働きを蘇らせてやることにより、発毛を実現します。
ただし、HARG療法にはAGA症状の原因となっている男性ホルモンを抑制する効果はありません。
そのため、男性ホルモンが毛乳頭細胞の働きを阻害するのを止めることはできません。
毛乳頭細胞は毛母細胞に栄養を供給するだけでなく、毛母細胞に髪の毛を生成するようにと指示を出す役割も担っています。
したがって、男性ホルモンの影響で毛乳頭細胞の働きが阻害されていると、毛母細胞へ髪の毛を生成する指示を出すことが出来なくなります。
その結果、HARG療法で毛母細胞の働きを蘇らせようとしても、毛乳頭細胞から毛母細胞へ指示が出ないため、うまく発毛できないケースが出てきます。
その場合、HARG療法と併せて、男性ホルモンの働きを抑える効果のあるフィナステリドを配合したプロペシアのようなAGA治療薬を服用してやる必要があります。
毛穴がなかったり、毛母細胞が死んでいると施術不可
先ほどHARG療法のメリットとして活動を停止してしまっている毛母細胞を蘇らせることができるということを述べてきました。しかし、AGAの症状が進行して毛母細胞が活動を停止している期間が長くなってくると、いくらHARG療法で成長因子を注入してやっても、全く毛母細胞の働きが活性化されない場合があります。このような状態の毛母細胞は「毛穴が無い」、「細胞が死んでいる」と表現されています。毛穴が無かったり、死んでしまった毛母細胞はいくらHARG療法で成長因子を注入してやっても、再び細胞分裂を始めることはありません。
HARG療法は施術時に痛みがある
HARG療法ではHARGカクテルを注入してやる際に、頭皮に注射を行う形で施術します。この際、よく使われるのがパピュール法という方法になります。
このパピュール法においては頭皮の奥深くまで注射器を刺し込んでHARGカクテルの注入を行っていきます。
注射器の針が頭皮の奥深くまで入っていくので、その分痛みも強いというのがこのパピュール法になります。
ただ、最近は注射の前に麻酔をするのが普通になってきていますが、麻酔の際の注射にもかなりの痛みを伴うことになります。
麻酔の痛みは例えるなら、強烈なデコピンの痛み。
子供の頃に罰ゲームなどでやったおでこを中指ではじくデコピンという遊びを思い出してください。
デコピンは思いっきりはじかれると涙が出るほど痛いですが、そのくらいの痛みが頭部に走ることになります。
心の準備をしていても思わず「アイタタッッ」といった声を上げてしまう人もいます。
HARG療法の施術を受けるなら、多少の痛みは覚悟しておく必要があります。
クリニックによって発毛効果や対応がさまざま
HARG療法というのは2006年に臨床が開始された治療法で、それほど長い歴史を持っている治療法ではありません。
そのため、HARG療法の施術の進め方などがしっかりと浸透しているとはいえず、HARG療法についての詳しい知識を持ち合わせていない医師が施術を行っている場合もあります。加えて、HARG療法の実績が豊富というクリニックは現状少なくなっています。そのため、クリニックによってHARG療法の施術方法などに違いがあるケースも多く見られます。
また、HARG療法の際に用いられるHARGカクテルについても独自配合を行っているクリニックが多く、そのHARGカクテルの成分によっても治療効果が変わってきます。
(参考)
http://harg-center.com/harg/
HARG療法センター
HARG療法にこの先どんな副作用が出るのかまだわからない
先ほどの項目でHARG療法は2006年に臨床が開始されたばかりの新しい治療方法だと述べました。
そのため、HARG療法の施術を実際に受けたという人の症例数は少ない状態にあります。
現時点ではHARG療法による副作用といったものは報告されていませんが、今後新しい副作用が見つかったり、昔にHARG療法の施術を受けた人に何らかの問題が現れる可能性もあります。
そういったことを考えると、薄毛治療法としての安全性が完全に確立されているとは言い切れない面がHARG療法にはあります。
HARG療法の発毛効果が出るまでが長い
HARG療法をすすめられる人のほとんどは、AGA治療薬を用いた投薬治療では改善が見込まれないほどAGAが進行している人になります。
AGA治療の原則は早期治療・早期回復です。つまり、早く治療を開始すればするほど、薄毛が改善するまでの治療期間も短くて済むということになります。その点、HARG療法の施術を受ける患者はAGA治療のスタートがかなり遅れていると言えます。そのため、HARG療法の発毛効果が出るまでに時間がかかるということは覚悟しておく必要があります。
HARG療法を施術してくれる病院がすくない
HARG療法には、施術を受けたいと思っても、HARG療法を行っているAGAクリニックがなかなか無いというデメリットもあります。
HARG療法と似た薄毛治療の方法に育毛メソセラピーというものがあります。こちらも頭皮に注射を行うという点ではHARG療法と同じですが、育毛メソセラピーが多くのAGAクリニックで施術されているのに対して、HARG療法は施術していないクリニックも多く存在します。
HARG療法を受けたくても、住んでいる地域の問題で、HARG療法を施術しているAGAクリニックに通うことが出来ないケースもあります。
HARG療法による発毛効果が必ず出るとは限らない
また、HARG療法だけでなく、どんな薄毛治療にも言えることですが、絶対に発毛効果が出るとは言い切れない面があります。
確かに発毛率99%とHARG療法ではうたわれていますが、逆に言うと1%の人には発毛効果が見られないということでもあります。自分がその1%に該当しないという保証はどこにもありません。AGA治療薬を使った投薬治療などとHARG療法を比較すると、治療効果は高いと言っても良いでしょうが、HARG療法が必ず発毛効果が出ると考えるのは少し期待が過剰過ぎるかもしれません。
まとめ
さて、ここまでHARG療法のメリット・デメリットについて見てきました。HARG療法の大きなメリットはAGA症状が進行していて投薬治療では改善が期待できないような状況であっても、髪の毛が生えてくる可能性があるという点です。しかし、一方でHARG療法の施術料が高額になるというデメリットもあります。
それを考えると、AGAによる薄毛症状がそこまで深刻でない初期の段階でHARG療法を選択するのは時期尚早です。AGAの初期であればむしろ育毛剤を用いた治療を行っていく方が良いでしょう。副作用の無い育毛剤を選んで使用することで、安価で安全にAGA治療を進めていくことが出来ます。
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